【プロ監修】ゴルフ100切りができない人必見!達成するためのドリル動画付き
100切りは、多くのゴルファーにとってひとつの目標です。しかし、同じような練習をしていても、ゴルフを始めて1年未満で達成する人もいれば、数年かかっても達成できない人もいます。100切りできる人とできない人の大きな違いは、実はテクニックよりもメンタル面にあります。この記事では100切りを達成するために必要なメンタルがどのようなものなのかを解説します。
ゴルフで100切りができない理由はメンタルにあり
練習を重ねているのに 100を切れないケースは、技術が身についていないのではなく、メンタル面に課題があるのかもしれません 。100切りの大きなハードルとなるのは、「ティーショットは飛ばさなくてはならない」「ミスをしてはいけない」といった、自分自身が生み出すプレッシャーです。
意識してパーを狙うと、このような心境に陥りやすくなるのはもちろんのこと、無意識であっても「パーであがれるといいな」などと考えていると、メンタルに影響を及ぼします。
このプレッシャーが、知らず知らずのうちにコースの難易度や自分の力量を見誤らせ、無理なショットやハイリスクなプレーにつながってしまうというわけです。
ゴルフで100切りするための考え方とコツ
「100を切れそうで切れない」「コースによってはパーやボギーでいけることもある」といったレベルなら、考え方を少し変えたり、ちょっとしたコツを掴んだりするだけですぐに100切りを達成できる可能性があります。ここからは100切りに必要なことをポイントごとにご紹介します。
いつもなぜ100切りできないかを書き出してみる
何がハードルになり100切りをできていないかを把握するために、 思い当たることを書き出してみましょう 。
【思い当たること】
- グリーンオンはうまくいくが、パターが入らない
- いつも同じ状況でバンカーや林に打ち込んでしまい、うまく抜けられない
- 前半で調子がいいと後半に崩れがち
ネックになっているポイントを改善すれば、おのずと結果はついてきます。とは言え、一言で改善とは言っても具体的に何をすれば良いかわからない人もいるでしょう。そこで 大切なことは以下のような“発想の転換” です。
- パターは無理に1打で入れようとせず、最初から2打のつもりで臨む
- ロングパットの場合は3パットも受け入れるマネジメントをする
- ハザードを避けるため、あえて刻んでみる
- 後半も油断せずに平静をキープする
メンタルをコントロールする
メンタルのコントロールで大切なことは、 自分自身にプレッシャーをかけないことと、諦めない気持ちを維持すること です。仮にコースの前半で失敗したからといって投げやりになってしまっては、改善の見込みはありません。
コースに出るときは、過去のもっとも悪いスコアを用意して、最悪の事態を意識しておくと楽観的に構えることができ、モチベーションをキープできます。
一緒にプレーする人と気が合わないなどの理由でイライラしてしまう状況もよくありません。自然の景色を眺めたり深呼吸をしたりして、自分のペースをキープすることを心がけます。
100切りの基本はダブルボギー、時々ボギーで十分
パーを狙えそうなときに、パーを意識するあまり運頼みのショットや難しいショートカットに チャレンジして失敗し、結局大叩きしてしまった経験がある人もいるのでは ないでしょうか。多くの人が100切りでつまずく原因はここにあります。
100切りのためにはどれくらいのクオリティのショットが求められ、どれくらいのミスなら許されるのかを常に意識してプレーすることが秘訣であるとともに、ゴルフの緊張感を楽しむための方法です。
100切りを目標にするなら、ダブルボギーとボギーでラウンドすることを基準に考えましょう。たとえば、全てのホールをダブルボギーでクリアした場合スコアは108となりますが、そのうち9ホールをボギーにするだけで100切りを達成できます。「ダブルボギーで十分、時々パーやボギーを出せたらラッキー」といった“自分を追い詰めない”思考こそが100切りに必要なものです。
100切りのためには、ギャンブル要素を捨て、安全に刻んでダブルボギーを目指しましょう。必要なものは堅実なショットであり、必ずナイスショットを決めなければいけない理由はないのです。
ダブルボギーで心に余裕を持たせることが重要
「ダブルボギーで十分」という思考を持ち、「パーより2打も余計に打てる」「ボギーでも大丈夫」と考える メリットは、精神的な余裕が生まれること です。
コースでは、予期せぬトラブルによって心が乱れたり焦ったりすることが大きなミスを生みます。ミスを挽回しようとして焦り、無理のあるショットをすれば、池ポチャといった最悪の状況を招きかねません。
精神的な焦りからくるミスはミスを呼び、悪循環に陥ることもあるでしょう。100切りには、メンタル面の安定こそが必要不可欠です。
100切りするためにパターの一打を減らす
テクニック面を改善したいときは、パットを見直してみましょう。たとえば平均が3パットならば、ミスを減らし2パットを目指せばそれだけで18打減らせます。パットのミスは主に次の3つです。
【主なパットミス】
- ショート
- オーバー
- ラインを読み違える
自分のパットにどのような傾向があるのかを把握することと、外したとしても次で決められる位置に持っていくように意識することが、1打を減らすことにつながります。
パットの成功率が低下する背景には、決めようと思い詰めるあまり慎重になりすぎる、もしくは力みすぎて強く叩いてしまうなど、メンタル面も大きく影響します。また、パットそのものを正確に決めることに加え、アプローチショットでいかに打ちやすい状況に持っていくかも重要です。
100切りするためにOBを出さない
スコアの改善には、OBを出さないことが大前提であることは誰もが認識していますが、 単純にOBを出さない心がけだけではOBを減らすことはできません 。
OBが出てしまう大きな原因は、ボールが飛ぶ方向が安定していないからです。距離を稼ぐためにドライバーで思いっきり叩いたとしても、OBを連発しては遠くまで飛ばした意味がなくなってしまいます。
また、曲げるとしてもこっちはNGというように、左右どちらかには絶対に行かせないという意識で練習することがとても大切です。
<OBを出さないためのテクニック>
- ドライバーを使わずに刻む
- スイングとアドレスを基礎から見直し、ボールを正確に飛ばせるよう安定性を高める
- 普段の練習場からどちららがOBという状況を想定して練習する
OBすることなく100切りするには、飛距離をかせぐ練習だけではなく、思った通りの位置に飛ばす練習も同時に重要です。自分のプレーを振り返ってOBの原因を見つけ、具体的にどうすればいいかまで踏み込んで考えましょう。
ゴルフで100切りを達成するためのドリル5選
100切りには、技術面の改善とあわせてメンタル面からのアプローチも欠かせません。
実践的なテクニックやプロの考え方、コースマネジメントを学べる動画ドリルをご紹介します。
ホールをイメージしてクラブを浮かせて打つ
この動画では、100を切るために練習場でどのようなトレーニングをすればいいかが分かります。
実際にコースに出る前に身につけたいのが、クラブを地面に触れさせず、浮かせて打つ方法です。コースでは、フェアウェイバンカーや深めのラフに入ったときなど、浮かせて打たなくてはならないシチュエーションが少なくありません。
浮かせるショットの正確性を高めれば安定度が増し、スコアの改善につながります。クラブを短めに持つなどの工夫をして練習しておきましょう。
- クラブを揺らさないよう、クラブと腕を全身で支えるようにして構える
- 体全体のバランスを意識する
- 接地で打つときと同じスイングができるようトレーニングする
中井プロが教える安定してダブルボギーで上がるための考え方
100を切れない理由は人それぞれ。その理由を分析し、自分の欠点や苦手を把握することが、100切りへの第一歩です。この動画では、自分の苦手なことを把握するための心構えや、気をつけたいポイントを学ぶことができます。自分のプレーを振り返り、上達のポイントを見つけていきましょう。
- 漠然と練習せず、目標を欠点の改善に定める
- 得意なクラブを持つ
- プロの考え方を学ぶ
あわせて、実際にコースに出たときに必要な思考についても解説しています。
【コースでの思想】
- 前半で大叩きしてしまったときは、後半を40台で回ることを目指す
- コースを外れたときはセーフティエリアに戻すことを第一に考える
- 自分のレベルに応じた割り切りをできるようになる
100切りするには3本のクラブに限って練習する
この動画では、練習場で手持ちのクラブをすべて使わずに、3本のクラブに限定して効率よく練習する方法を紹介しています。
使用するクラブは、ドライバー、ユーティリティー(2本ある場合は長いほう)、サンドウェッジもしくはアプローチウェッジの3本のみです。それぞれのクラブの役割と、練習で身につけたいことを把握しておきましょう。
- ドライバー:コース内に入れるためのハーフスイングを練習し、150ヤード程度飛ばすことを目標にする
- ユーティリティー:ボールを低く打ち出す練習をし、ライナーまたはゴロで最低120ヤード飛ばすことを目標にする
- サンドウェッジもしくはアプローチウェッジ:フルショット・ハーフショット・チップショットを身につけ、それぞれのショットで飛ばせる距離を把握しておく
残り200yardからグリーンオンするためのポイント
パー5のロングホールで、残り200ヤードから3打または4打でグリーンに乗せられるかにチャレンジする動画です。
合計4回、3打で2回、4打で2回乗せられればクリアというルールですが、3回目に残り58ヤードという時点で打球が木に当たってしまい失敗。飛ばすことばかりを意識した結果、高さを考えなかったことが失敗の原因となりました。
ミスできない場面では、より視野を広く持つことや、いかにリカバリーできるかどうかがカギとなることが分かります。障害物を避けるためには、低く打ち出せるクラブを使うことが重要です。
- 残りの距離でクラブを決めてはいけない
- 状況に合わせて打ち上げていいかどうかを見きわめる
- 低い打球が打てるクラブを持っておく
90でまわるためのコースマネジメントを実況動画で勉強する
220ヤード飛ばせるという設定のプレイヤーが、90で回ることを目標にしてコースマネジメントをシミュレーションする動画です。実際のコースで開設されているため、具体的な考え方が学べます。
自分が飛ばせる距離が明確に分かっていると、コース上で注意すべき障害物と無視できる障害物がおのずと見えてきます。スコアを改善するには、バンカーや林までの距離を正しく把握しておくことも重要です。
また、ラフに入ることを必要以上に怖がらず、ボギーベースで回ることを意識しましょう。
- フォローとアゲインストを正しく読み、影響を考慮する
- ホールに近づいたら実際に歩いて距離を確かめる
- ショートカットはリスクとメリットの双方を見定める
- ライに応じた打ち方を意識する
基本に忠実なプレーを心がけつつメンタル面も改善しよう
100切りのポイントは、ナイスショットを狙わずリスクを避けることと、安定性を高め堅実にプレーすることです。そのためには、100切りへのハードルとなっている自分の弱点を冷静に分析し、欠点を克服するために必要なポイントを見きわめましょう。
そのうえで、メンタルを平静に保つことが何よりも重要です。無理にパーやボギーを狙わず、ダブルボギーでラウンドする前提で臨めば、心に余裕が生まれます。ダブルボギー前提でコースマネジメントを見直しつつ、テクニックとメンタルの安定度を高めることが、100切りへの近道です。
この記事を監修したプロゴルファー
樋口 健太郎
1991年10月2日、京都生まれ。父の勧めで小学校低学年から地元のゴルフスクールに通い始める。スポーツ推薦で千葉学芸高校から立命館大学へ進学。7年間体育会ゴルフ部でゴルフの技術とゴルフを通した人格形成を学ぶ。2016年、PGAプロテストに合格し、現在は出場権のある試合に出場し、並行してコースデビューからアスリートゴルファーまで幅広いレベルのゴルファーにレッスンを行なっている。大切にしていることは、まずはゴルフを楽しむこと。レッスンの面では確率やデータ、試合での経験に基づき、効率よくスコアアップのお手伝いをすること。
■使用クラブ
ドライバー テーラーメイドM4
FW キャロウェイ XR
UT AKIRA 21° 18°
アイアン AKIRA KS301
52°58° AKIRA 8シリーズ
パター スコッティキャメロン
使用ボール スリクソン zstarXV