【プロ監修】フェアウェイウッドの打ち方を徹底解説!ミス撲滅レッスン動画付き
フェアウェイウッドは、セカンドショットで飛距離を稼ぎたいときやレイアップ(きざみ)が必要なホールのティーショットで役立ちます。
飛距離が出る反面、正しくミートをするための知識が無ければ上手くインパクトを出来なかったり、打球の方向が安定しなかったりとボールのコントロールや打ち方が難しいクラブです。
そこで今回は、このフェアウェイウッドを上手く使いこなすための、ゴルフ中級者向けの打ち方を紹介します。
目次
フェアウェイウッドは打ち方が難しいクラブ
フェアウェイウッドは、数あるゴルフクラブの中でも打ち方が難しいクラブです。その理由は、大きく分けて以下の通りです。
- 他のクラブと比べて、シャフトが長いため、ボールに上手くコンタクトしにくい。
- ボールを置く位置が定まらず、ショットが安定しない。
- ヘッドの体積がドライバーと比べ半分ほどしかなく、ボールに当てる面積が小さい。
- 飛距離を稼ごうと力み過ぎて、フォームや体の軸が崩れてしまう。
- そもそも練習量が足らない
フェアウェイウッドは打ち方次第で飛ぶ!男性と女性の平均飛距離
フェアウェイウッドは、打ち方次第ではドライバーに次いで飛距離が稼げます。
具体的な飛距離は番手によっても異なりますが、一般男子・一般女子の平均飛距離(ヤード)は以下の通りです。
ピンまでの距離を見極めながら番手を選び変えることも大切です。
フェアウェイウッドの打ち方を知る前に!押さえておきたいポイント
フェアウェイウッドの正しい打ち方を学ぶ前に、どのようなクラブなのか理解を深めておきましょう。
難易度高めだが飛ぶ3番ウッドと使い勝手が良い5番ウッド
フェアウェイウッドは番手の違いによっても飛距離や打ちやすさが異なります。
飛距離を求めたい時は、シャフトが長くドライバーの次に飛距離の出る3番ウッドを使用しましょう。
しかしロフトがたっているため、正しいヘッドの入射角と手元のいちでインパクトを迎えないと思い通りの飛距離が出ません。
ゴルフ初心者や中級者では、速いヘッドスピードを出せない人もいるため、一般的に扱いが難しいとされています。
ゴルフ初心者や中級者には5番ウッドがおすすめ です。3番ウッドと比べてシャフトの長さも短く、ロフト角も大きいため、ショットが安定しやすく、3wよりも飛距離が出る場合もあります。
また、アイアンに比べてヘッド自体の直進性が高く曲がりにくいヘッド構造で、使い勝手の良い番手ともいえます。
フェアウェイウッドの打ち方1.アイアンのようにダウンブローで打つ
フェアウェイウッドをダウンブローで打つ方法を説明します。正しくマスターしてラウンドで使いこなしましょう。
フェアウェイウッドを上から打ち込むイメージを持つ
アイアンのダウンブローのように上から打ち込むと、ボールが高く上がり飛距離を出せます。
フェアウェイウッドで高く飛距離のあるボールを打つには、ダウンブローでフェースの上目で打つという方法もあります。
ちなみに、ボールの置く位置はフェアウェイウッドの番手によっても異なります。
3番ウッドは、ターゲット方向の足により近づけ、番手の数字が大きくなるほど体の中心へボールを寄せます。
ボールの位置と構えを意識し上手くフェアウェイウッドを使いこなしましょう。
グリップを短く握ると安定しやすい
フェアウェイウッドをにぎる位置を変えるだけで、打ちやすさを実感できます。シャフトが長すぎるためにスイングが安定しないときは、クラブを約2.5センチ短く持つと、不安定さを抑えて打ちにくさを改善できます。
短く持つ分、スイングのスピードが落ちてしまったり、弾道が低くなってしまう可能性もありますが、支点が安定し、クラブがコントロールしやすくなるためミート率は格段に高まります。
フェアウェイウッドの打ち方2.払い打ち
払い打ちによるショットを説明します。先に説明した、ダウンブローとの違いや正しい打ち方を理解して、実践に取り入れましょう。
この打ち方のイメージがFWを使いこなすための主流のイメージになります。
ほうきで地面を掃くイメージで打つ
払い打ちのポイントは、ほうきで地面を掃くイメージで打つことです。払い打ちはダウンブローやアッパーブローとは異なり、上下の動きがないスイング軌道によりクラブの最下点でボールをインパクトします。
ソールを地面に滑らせるように打つため、ボールをクラブのフェースにしっかりとミートできます。するとどの各番手のフェアウェイウッドでも、ロフト角通りの軌道が生まれます。
ドライバーのようにボールを飛ばそうと意識すると、力みが入りアッパースイングになりミート率が下がるため注意が必要です。
腕を先に下すのが肝心
うまく払い打ちをするには、スイング時にクラブを高い位置に上げ、腕から先に下します。そして」腕の下ろしに連動して体を回転させます。
払い打ちを意識しすぎると、ヘッドを低く長く動かそうとしてあおり打ちになる傾向があります。あおり打ちになると、ミート率が低下するばかりかボールが上がらず、飛距離も飛びません。
あおり打ちを防ぐには、先に説明した、スイング時の体の使い方や連動がポイントです。
- 初めから体の回転を意識しすぎずに、大きなスイングアークを意識する。
- 腕を下してスイングを始めたら、体の回転を連動させ、ほうきで地面を掃くイメージで打つ
払い打ちについては、こちらの記事も参考にしてください。
フェアウェイウッドを打てない原因と対策!打ち方を見直そう
何度練習しても上手くならない人は打ち方の見直しが必要です。その原因を理解して、ショットを修正しましょう。
フェアウェイウッドを打てない原因と対策1.左わきの開き具合
フェアウェイウッドがうまく打てない原因に「左わきの開き」があげられます。
左わきが開いていると下半身の連動が使えなくなり、手首が独立して動く「手打ち」になります。するとスイングが安定しないばかりか体の力がボールに伝わらず飛距離が伸びません。
左わきはバックスイングから締めた状態を維持します。この姿勢で打つには、素振りが効果的です。
- スプリットハンドでの素振り
- クロスハンドでの素振り
1.スプリットハンドでの素振り
左手と右手の間をこぶし1つ分あける 「スプリットハンド」で素振りをすることで、インパクトからフォローにかけて左右の手が入れ替わるタイミングがわかります 。
左わきの開きは左右の手の入れ替わりがずれるために起こります。スプリットハンドでの素振りで左わきのたたみかたを身につけましょう。
2.クロスハンドでの素振り
クロスハンドでの素振りでも、左わきが閉まる感覚を実感できます 。フェアウェイウッドを打てない原因と対策2.ボールの位置
同じ打ち方でも、ボールを置く位置が違えばボールの飛び方も異なります。もしもフェアウェイウッドでうまく打てない場合は、ボールの位置を調整しましょう。
ドライバーと同じ位置にボールを置くと、ひっかけたり、ボールの上をかすったりするなどのミスショットにつながります。
ドライバーと比べてフェアウェイウッドはシャフトが少し短くできています。 具体的には右利きの場合、目安は左足かかと線上よりも少し右に置くようにします 。
何度もボールの位置をずらしながら打ってみて打ちやすい位置を見つけましょう。
フェアウェイウッドを打てない原因と対策3.構え方
フェアウェイウッドがうまく打てないときは前傾姿勢を確認しましょう。
30度よりやや深めが目安ですが、それ以上に前に倒れていると肩の回転を邪魔するため、スライスや引っ掛け、トップなど誘発します。
では30度より浅めなら良いかといえばそうでもありません。前掲姿勢が不十分だとバックスイングがインサイド軌道になるうえ、本来、捻転によって生まれる力が貧弱になるために飛距離が出なくなります。
それだけでなく、プッシュアウトなどのミスショットも引き起こしやすくなります。
上をふまえて 正しく構えるには、両足に均等に重心をかけ、30度より深めの前掲姿勢をとります 。ボールはアイアン時よりやや左、ドライバー時よりやや右に置きましょう。
また身長によっても、身長が高い場合は浅め、身長が低めの場合は深めの前傾が合いやすいなど、体格や手の長さにもよりますので、自分がしっくりくる角度を見つけることが重要です。
フェアウェイウッドの打ち方を学ぶ動画6選
フェアウェイウッドを上手く使いこなすためには、何よりも繰り返しの練習が重要です。ここでは、6つのレッスン動画を紹介します。
フェアウェイウッドを使用するときのポイントを抑えた動画を参考に練習しましょう。
フェアウェイウッドはアプローチのような打ち方がおすすめ
フェアウェイウッドをアプローチショットのように打つ練習です。
フェアウェイウッドはヘッドの形状上、ボールが打ちあがる作りとなっています。
そのため、無理に打ち上げようとショットすると、バランスを崩しやすく、さらにはヘッドが小さい分ミート率が低下し、ボールがうまくコントロールできずミスショットにつながります。
アプローチショットを打つイメージでショットすることで、思い通りの軌道や飛距離をうみだせます。
- スタンスを、ややせまめに構える
- クラブを少しだけ短めにもつ
- 通常のアプローチショットの軌道で打つ
フェアウェイウッドが苦手な人はボールの位置を変えてみよう
フェアウェイウッドも飛距離を稼ぐクラブです。そのため、ドライバーと同じ位置にボールを置いて打つ人がいます。
しかし、ドライバーとフェアウェイウッドではクラブの長さやヘッドの作りが違うため、同じ位置でのショットではうまく打てません。
ボールの位置はドライバーを打つ時よりも、やや右足寄りにボールを置きます。そしてアイアンの時と同じアドレスで打つと、良い軌道と飛距離をうみだせます。
フェアウェイウッドの芯を捉えるための打ち方を練習する
フェアウェイウッドの芯をとらえるには、以下のポイントが重要です。
- バランスよく重心は5:5で立つ
- 左右の軸のブレや上下の動きに注意する
- クラブの選び方
動画を参考に、それぞれのポイントを押さえたうえで、フェアウェイウッドの芯でとらえる練習方法を行いましょう。
- ボールの位置は中心よりもやや左足寄りに設置
⇩ - 手元の位置が低い状態でクラブヘッドを大きく動かし腕の振りのみのスイングを取り入れる(クラブが地面にあたるぐらい低い軌道で)
⇩ - 続いて体の回転も連動させる
フェアウェイウッドは払い打つイメージの打ち方で飛ばす
フェアウェイウッドはドライバーの次にロフトがたっているため、払い打つ方法でも上手く飛ばせます。
ほうきで地面を掃くイメージで、クラブヘッドを地面に滑らせると、ミート率が上がり飛距離が伸びます。
初めのうちはダフることもあるかもしれませんが、グリップを持つ位置を調整し長さを変えながら練習することで上手く払い打ちができます。
フェアウェイウッドを上達するために上から入れる打ち方を練習する
ダウンブローでの打ち方を紹介しています。
ダウンブローは払い打ちと比べてダフリやトップなどのミスショットを引き起こしやすいスイングですが、正しい打ち方をマスターすれば上手く使いこなせます。
- ボールをややターゲット方向に設置しショット
⇩ - 頭の軸を保ったままスイングする
⇩ - ハンドファーストの状態でボールにあてる
傾斜地でフェアウェイウッドを失敗しない打ち方
傾斜面でのフェアウェイウッドの使用は、バランスが崩れやすいのでスコアが安定しません。
このリスクを防いでショットするには、平面よりもスタンスを広くして構えます。
また、傾斜がある分通常のイメージでショットをするとバランスが崩れやすいため、なるべくコンパクトにスイングしましょう。
平面と比べると飛距離を稼ぐことが難しいですが、広いスタンスとコンパクトなスイングを心掛けることで、傾斜地でのショットでもミスなく打てるようになります。
しかし傾斜地からのFWでのショットはリスクを伴うため基本的にはお勧めしません。
フェアウェイウッドを使いこなしてゴルフを楽しもう!
フェアウェイウッドの特徴を理解し、場面に応じて番手を使い分けられるようになりましょう。
クラブの特徴を理解ができたら実践あるのみです。紹介した打ち方を、動画を確認しながら何度も何度も練習して身に着けてください。
フェアウェイウッドを正しい打ち方で打てるようになったら、ラウンドで使いこなしゴルフを楽しみましょう。
この記事を監修したプロゴルファー
樋口 健太郎
1991年10月2日、京都生まれ。父の勧めで小学校低学年から地元のゴルフスクールに通い始める。スポーツ推薦で千葉学芸高校から立命館大学へ進学。7年間体育会ゴルフ部でゴルフの技術とゴルフを通した人格形成を学ぶ。2016年、PGAプロテストに合格し、現在は出場権のある試合に出場し、並行してコースデビューからアスリートゴルファーまで幅広いレベルのゴルファーにレッスンを行なっている。大切にしていることは、まずはゴルフを楽しむこと。レッスンの面では確率やデータ、試合での経験に基づき、効率よくスコアアップのお手伝いをすること。
■使用クラブ
ドライバー テーラーメイドM4
FW キャロウェイ XR
UT AKIRA 21° 18°
アイアン AKIRA KS301
52°58° AKIRA 8シリーズ
パター スコッティキャメロン
使用ボール スリクソン zstarXV