【プロ監修】ドライバーシャフトでスコアを上げる!正しい選び方を分かりやすく解説
「シャフト選びにこだわっていますか?」と質問を投げかけられたとき、「いいえ」と答える人はどれくらいいるでしょうか。中には、全く無頓着だと答える人もいるでしょう。
しかし、ゴルフクラブのシャフト選びは、ショットを安定させるには欠かせないポイントです。
自分のフォームや身体能力に合わないシャフトを使用すると、ミスショットの原因となる可能性もあります。ここでは、自分に合ったシャフトを知り、正しく選ぶ方法を紹介します。自分に合うシャフトを選んで、スコアアップにつなげましょう。
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目次
ドライバーのシャフトの基本的な選び方
重さや調子などの違いによって、シャフトにはいくつかのタイプが存在しますが、シャフトを実際に選ぶときに判断基準がないと、選択に迷ってしまうでしょう。そこで、シャフトのタイプと選び方を紹介します。
ドライバーのシャフトはメリット・デメリットをふまえてカスタムタイプを選ぶ
元から装着されている純正のシャフトとは別に、メーカーはカスタムシャフトも販売しています。万人のゴルファーが使いやすいように作られた純正のものと違い、カスタムシャフトは個性がはっきり表れています。
値段は純正のシャフトよりも高くなりがちですが、自分のスイングに合ったカスタムシャフトを選択できれば振り心地が良くなり、打球も安定し、飛距離も伸びる可能性が高くなります。
その反面、自分のスイングと合わないモデルは、個性の強さが裏目に出て打球が不安定になる恐れがあります。そのため、カスタムシャフトを選ぶ場合には、自分のスイングと合っているか慎重に見極める必要があるのです。
ドライバーは自分に合った重さのシャフトを選ぶ
ゴルフクラブが重すぎると、スイングで振りきれなくなります。いっぽう、軽すぎた場合にはスイングが安定しません。そのため、シャフト選びの際にも、自分の体力やパワーを考慮する必要があります。
一般的な目安としては、スイングのヘッドスピードが38m/sまでの人は、シャフトの重さは50~60gあたりが良いでしょう。同様に、38~43m/sの人は55~65g、45~52m/sの人は60~70g、52m/s以上の人は65~75gのシャフトがおすすめです。
加えて、年代によっても重さの目安は変わります。20~40歳代の人が45.25インチのドライバーを使用する場合では、ヘッドスピードが42m/sあたりであれば、シャフトの重さは50g台が目安です。ヘッドスピードが45m/sあれば、シャフトの重さは60g台が良いでしょう。
シャフトの重さは、体力も考慮しなければなりません。
体力のない人が重いシャフトを選んでしまうと、ラウンドの後半になってスタミナが落ちたとき、シャフトの重さが影響してスイングが乱れるケースもあります。
ヘッドスピードや年齢などの目安を参考にしながら、自分にとってスイングしやすい重さのものを選びましょう。
ドライバーのシャフトのフレックス表示は参考程度にする
フレックス表示は、シャフトの硬さを示したものです。表示には硬い順にX、S、SR、R、Lなどがありますが、表示は統一の基準はありません。そのため、同じSの表記であっても、シャフトの硬さはメーカーやモデルごとに違います。
シャフトの硬さは、「振動数」と「CF(センターフレックス)値」を目安にします。
振動数とは、シャフトの手元側を固定し、先端側に重りを付けシャフトを振動させた時の振動数を表す数値、CF値は、シャフトの中間部分における曲げ剛性を数値にしたものです。どちらの値も、硬いものほど数値が大きくなります。
メーカーやモデルごとのシャフトの硬さを比較する場合には、フレックス表示は参考程度にとどめ、振動数とCF値を目安にすると良いでしょう。
ドライバーのシャフトはトルクの数値が高いほどフェースターンが起こりやすい
トルクとは、シャフトの「ねじれ」度合いを数値化したものをいいます。
トルクの数値が高ければ「ねじれ」も大きくなり、軸方向が回転しやすくなります。つまり数値が大きくなると、実際にドライバーにヘッドをつけた場合、フェースターンもしやすくなります。
適切な数値の目安は、通常であれば4.0前後。初心者はフェースターンできずに右に飛んでいく傾向があるので、5.0あたりが目安です。また、シャフトの軸回転を自分で調整できる上級者は、3.0あたりが目安です。
平均的なヘッドスピードといわれる42m/sのゴルファーで、打球を曲げたくなければトルクは3.5以下、球をつかまえて飛ばしたいのであれば3.5以上のものが効果的です。
以上の理由から、持ち球がドロー系の場合トルクが多め、持ち球がフェード系の場合はトルクが少なめのシャフトがフィットする傾向があります。
ドライバーのシャフトの調子は自分のスイングの感覚で選ぶ
シャフトの一番しなる場所を「調子」または「キックポイント」といいます。
調子には、グリップ付近の手元が硬く先端のヘッド付近がしなる先調子、手元がしなり先端部分が硬い元調子、手元も先端もともに硬めの中調子、どちらもしなるダブルキックの4種類があります
元調子は打球をつかまえにくくなり、低い弾道になります。
先調子は打球をつかまえやすく、弾道は高くなるのが特徴です。純正のシャフトの多くが中調子で設計されていますが、しなる部分に違和感がなければ、中調子で問題ありません。
スイングだけでなく、スイング中にプレーヤーが持つイメージによって調子の好みは異なるため断定はできませんが、切り返しの際にシャフトに負荷をかけるスイングの場合は、先調子のシャフトが合う傾向があります。切り返しでタメをすぐにほどいてしまうスイングの場合、元調子のシャフトのほうが飛距離を稼げます。
ドライバーのシャフトは自分のタメの強さに合わせて選ぶ
ドライバーのシャフトを選ぶ際、自分のスイングスタイルを知っておくと、合うシャフトを見つけやすくなります。
例えば、自分のスイングをあらかじめ動画撮影し、特徴がつかんでおきましょう。スイングを確認するときは、トップからダウンスイングにかけてシャフトがどれだけしなっているかに注目します。シャフトのしなりを見ると、タメの強さが分かるので、タメの強さに合ったシャフトを選びます。
スイングは「パンチャータイプ」と「スウィンガータイプ」に大別されます。
自分で確かめるには、歩く速さを参考にします。一般的に、速く歩く人はスイングのスピードも速く、パンチャータイプ。ゆっくり歩く人は、ゆったりとスイングする傾向があり、スウィンガータイプの可能性が高くなります。
パンチャータイプはボールを強く当てる意識が高いので、しなりの小さなシャフトが合う傾向があります。スウィンガータイプはゆったりと切り返すため、大きくしなるシャフトを使用したほうが特徴を活かしやすいでしょう。
ドライバーの中古シャフトは選ばないほうがよい
新品のシャフトは、それなりに高価です。そこで、オークションも含めた中古品に目をつける人もいるでしょう。
確かに、中古品のシャフトは安価で手に入りますが、その分リスクも高くなります。というのも、シャフトを再利用する場合にはシャフトをクラブから一度抜かなければなりません。カーボンシャフトの場合は、ヘッドから抜く際に熱が加わるため、性能に何らかの影響が出る可能性があり、特に注意が必要です。
確認したうえで性能に問題ないと判断したものであれば、中古品であっても問題はありません。しかし、安価だからという理由で安易に選ぶのであれば、中古品はおすすめできません。
また、オークションでも安価で取引できますが、品質の保証は困難です。工房が交換したものだけでなく、素人が自分でカスタマイズしたリシャフト品も混在しているうえ、手に取って品質の確認ができない点もあいまって、ハイリスクな取引になるからです。
最近のドライバーのシャフトの傾向は?
ゴルフアイテムは年代ごとにゴルフのトレンドや品質の傾向が表れます。最近のドライバーのシャフトはどのような傾向があるのか、人気のシャフトを紹介します。
ドライバーで使うシャフトの人気4大メーカーをチェック
●フジクラ
カスタムやリシャフトの定番モデルとして高い信頼度を誇るフジクラの「SPEEDER」では、先端の走りに重点を置いたモデルと、走りをやや抑えながら叩けるモデルをリリースしています。
●三菱ケミカル
タイガー・ウッズを始めとした世界の強豪が使用する「Diamana」のほか、多くのツアープロが使用する「KUROKAGE」「TENSEI」、一般ゴルファーの使用するモデルなど、多種多様なモデルをラインナップしています。手元調子のシャフトで、多くのゴルファーから信頼を得ているメーカーでもあります。
●USTマミヤ
モデル「ATTAS」が人気のメーカーです。それぞれのモデルごとに違った特徴を打ち出し、意欲的な生産を進めています。また、シャフトごとのユニークなネーミングも人気を集めています。
●グラファイトデザイン
石川遼選手が「TOUR AD PT」を、松山英樹選手が「TOUR AD DI」を愛用するなど、男子プロに支持されています。モデルの寿命が長いので、自分に合ったシャフトを見つけた場合にずっと使い続けられる良さがあります。
ドライバーのシャフトの硬さの違いとは?
ドライバーのシャフトの硬さは、モデルによってさまざまです。ここでは、硬いシャフトと柔らかいシャフトの特徴とポイントを紹介します。
ドライバーの硬いシャフトの特徴とポイント
しなりにくい硬いシャフトは、クラブヘッドを小手先で操作しやすくなり、ボールも捉えやすくなるメリットがあります。またしなりが少ない分、ミスをした場合でもヘッドのブレや打球の曲がり幅を少なく抑えられます。
従って、打球の方向性が安定する点がメリットといえるでしょう。
一方で、シャフトのしなりの少なさはデメリットにもなりえます。
ドライバーの飛距離は、シャフトのしなりによって稼げますが、シャフトが硬いとしなりによる飛距離の効果が期待できないため、パワーのない人にとっては飛距離が伸ばしにくくなるのです。
ドライバーの柔らかいシャフトの特徴とポイント
柔らかいシャフトは、しなってヘッドが加速しやすくなり、飛距離のアップが期待できます。また、しなりによってスイングに「間」が生まれると、タイミングが取りやすくなる点もメリットの1つです。
しかしタイミングが外れてミスショットになった場合は、シャフトの大きなしなりによってクラブヘッドのブレが大きくなり、打球も大きく逸れてしまいます。
さらにはヘッドスピードが上がって飛距離が出てしまう点も注意しましょう。
ドライバーのシャフト選びで重要な調子のスイングへの影響
シャフトを選ぶ際には、調子とスイングの関係についても理解しておきましょう。ここでは、調子と、スイングへの影響について解説していきます。
ドライバーのスイングと調子の関係
スイングに合った調子を確かめるには、自分のスイングを知る必要があります。
デジカメやスマートフォンで、コーチやゴルフ友達に自身のスイングを撮影してもらいましょう。そして、自分のスイングがトップからダウンスイングにかけてどれだけ“タメ”を作っているかを確認します。
例えばタメをあまり作らなかったり、トップからの切り返しが比較的ゆるやかな傾向にあるなら、手元がしなりやすい元調子のシャフトがおすすめです。次の章からは、調子の種類に合わせて、より具体的に相性の良いスイングを説明します。
ドライバーのシャフトが中調子の特徴と相性の良いスイング
シャフトは、先端のヘッド部分に近づくほど細くなります。そのため、均一に同じ素材を使用して製造した場合には、シャフトは先端が柔らかくなり、先調子になります。
従って中調子のシャフトを製造するためには、先端部分の剛性を強くする必要があるのです。中調子のシャフトは、手元も先端も硬いため、スイングではシャフトの全体が均一してしなります。動く部分が少ないうえに、しなり方にも癖がないのが特徴のため、使用するゴルファーのスタイルを選ばない、オールマイティなシャフトといえるでしょう。
スイングのタメが強く、打球の高さや方向性を安定させたい場合には、中調子のシャフトを選ぶと効果的です。
ドライバーのシャフトが元調子の特徴と相性の良いスイング
ツアープロも多く使用している元調子のシャフトですが、上級者のみならず非力な人や女性でも向いている人はいます。
というのも、元調子のシャフトは手元部分が柔らかいため、スイングのトップから切り返す際にタメが自然に生まれます。従ってスイングでタメが作りにくいゴルファーにとって、元調子のシャフトは相性が良いといえるでしょう。
また、ドライバーで元調子のシャフトを使用した場合、打球のスピン量を抑える効果も期待できます。
スピン量が多くて打球が上がってしまうゴルファーにとっては、飛距離が伸びるきっかけにもできます。しかし、打球が上がらずに悩むゴルファーにとっては、元調子のシャフトは合わない可能性が高いでしょう。
ドライバーのシャフトが先調子の特徴と相性の良いスイング
スイングの際に切り返すタイミングが早い人やタメの強い人は、手元が柔らかいシャフトを使用すると、シャフトのしなりが大きすぎてスイングが安定しなくなります。そのため、手元が硬く先端でしなる先調子のシャフトが向いています。
インパクトの際にヘッドがアッパー気味になってボールをつかまえる特徴も持っているので、上からクラブを振り下ろすタイプの人やスライスに悩む人にとっても相性が良いタイプです。
トップの位置などでヘッドの動きが抑えられない場合にも、先調子のシャフトを試してみる価値はあるでしょう。
ドライバーのシャフトがダブルキックのシャフトの特徴と相性の良いスイング
ダブルキックは、タメの作りやすさが特徴のシャフトです。ボールもつかまりやすいので、タメが弱いゴルファーが飛距離を伸ばしたい場合にはうってつけです。
トップでは手元の部分がしなって、タメの弱さを補ってくれ、インパクトでは先端がしなり、ボールを捉えて飛距離のアップにつながります。一般のゴルファーだけでなく、上級者にとってもダブルキックは相性が良い可能性のあるシャフトといえます。
ドライバーのシャフトおすすめ商品をタイプ別に紹介
実際にシャフトの購入を検討するとき、最も相性の良い商品を選ぶために、おすすめの商品をタイプ別に紹介しす。自身に合ったこだわりの一本を見つけましょう。
ドライバーのシャフトが先調子のおすすめ商品
●「ツアーAD VR」(グラファイトデザイン)
手元の剛性が上がっているために、強い切り返しにも耐えてシャープな振り抜きを体感できるシャフトです。剛性のバランスが手元と先端でバランス良く取れているため、振り抜きに一体感が生まれます。
重量の軽いVR-4から、重いVR-8まであり、打球はドロー系が打ちやすくなる傾向があります。スピーダーエボリューションVは、ねじれとしなり戻りの一体化にこだわったシャフトです。振りやすさと安定感が実現し、飛んで曲がらない打球が期待できます。
●「N.S.PRO Regeo Formula M」(日本シャフト)
カーボンの軽さにこだわり、スピンを抑えながら、高い弾道によって飛距離のアップを目指したシャフトです。抜けが良く振りやすいため、コントロール性も増して飛距離のアップにもつながります。また打球の上がりやすさや弾きの良さも同モデルの特徴です。
リストターンによって叩いて飛ばしたい人や、スピン量が多くて悩んでいる人にとって有効なシャフトといえます。
ドライバーのシャフトが元調子のシャフトおすすめ商品
●「speeder TR」(フジクラ)
モデル別の使用率が最も高かった実績もあるこちらのモデルは、手元部分で最も適したしなりを作り出すために、中間部や先端部分を硬めに設定したシャフトです。打球が吹き上がったり左に飛んだりするミスも、このシャフトで軽減するでしょう。飛距離と安定性の両立を目指す人に向いたシャフトといえます。三菱ケミカル ディアマナDFは、振り抜きをスムーズにでき、インパクトの際にシャフト挙動を安定させることにこだわったシャフトです。飛距離や方向性はもちろん、安定感を重視したい人に向いたシャフトといえます。
●「TENSEI CK プロ オレンジ」(三菱ケミカル)
スイングの際にフィニッシュまでストレスなく振り抜けるシャフトです。シャフトには炭素繊維と、強度が高く衝撃安定性に優れた繊維を使用しています。三菱ケミカル クロカゲXDは、低スピンを追求したシャフトです。チタンニッケル「デュアルコア」を使用したシャフトにより、強い弾道の打球が実現します。
ドライバーのシャフトが中調子のシャフトおすすめ商品
●「ディアマナ RF」(三菱ケミカル)
中間部分の剛性を上げて、先端部との間に大きな剛性の差をつけたシャフトです。剛性差によって、インパクトの際にシャフト挙動にスピード感が生まれ、打ち出しの高さや程良いつかまりが叶います。
●「ツアー AD IZ」(グラファイトデザイン)
多くのツアープレーヤーが愛用するシャフトです。ツアープレーヤーの声を活かし、一般のゴルファーにとっても「気持ち良く振れる」シャフトの提供を目指しています。
●「NSプロレジオ フォーミュラB」(日本シャフト)
高い先端剛性と低く設定された中間剛性のマッチングによって「ロースピン・ビッグキャリー」を目指したシャフトです。先端剛性によっ
て直進性を高め、中間剛性の低さによってボールをつかまりやすくしています。中間部から手元にかけての剛性は上昇し、インパクトではヘッドのブレもおさまります。
●「スピーダー SLK」(フジクラ)
一般的なシャフトより1インチ短めながら、金属管複合「MCT」を採用して振り心地の良さを保ったモデルです。短尺によってミート率や直進性を向上させたうえで、振り心地が変わるデメリットは軽減しています。
ドライバーのシャフトがダブルキック系のシャフトおすすめ商品
●「スピーダーエボリューションⅣ」(フジクラ)
弾きの良さが売りのスピーダシリーズのモデルです。スピード感を味わえて、シャフトの走りも実感できます。
●「ツアーAD MT」(グラファイトデザイン)
JGTOやJLPGAのツアーで多くの選手が使用しているモデルです。手元部分が粘るために切り返しでタイミングが取りやすく、先端のしなり戻りによってインパクトでボールがつかまりやすくなります。バランスの取れたしなりによって、安定した弾道が生まれます。
●「N.S.PRO ZELOS 7」(日本シャフト)
新しく採用した高強度の素材によって、粘って弾く打感を生み出したシャフトです。軽量化によってしなやかさを出しながら、強度も維持しています。方向性や弾道の強さも、このモデルの特徴といえます。
●「アッタス G7」(USTマミヤ)
強い素材によって理想的な弾きを追求したシャフトです。ヘッドを走らせ、ボールのつかまりを良くして、飛距離アップを導いてくれます。そのため、飛距離を重視するゴルファーにとっては適したシャフトといえるでしょう。
ドライバーのシャフトの長さの測り方と飛距離を伸ばすポイント
ドライバーのシャフトを選ぶとき、長さを基準にしている人は、各メーカーの表示に注意しましょう。
実は長さの測り方には2種類あり、表記は同じでも実際の長さはメーカーによって異なるからです。ここでは、シャフトの長さの測り方と、飛距離を伸ばすためのシャフトの選び方を紹介します。
60度法はスタンダードな測り方
クラブの長さには、「二つの面の交差点からグリップの上端までの距離」という定義があります。
しかし、クラブの形状が複雑化しているなかで、ヒールの位置がはっきりしないクラブも出てきています。
そこで定着したのが、タイトリストやテーラーメイドなどの外資系のメーカーも導入し、今や世界基準のスタンダードな測定方法として認知されている「60度測定法」です。
まず水平面にクラブを置き、角度が60度の台座にソールを当てます。
そのとき、台座からグリップエンドまでの距離がシャフトの長さです。います。ちなみに60度測定法では、もう1つの計測方法のヒールエンド法よりも約0.5インチほど長く表示されます。
日本のゴルフメーカーが導入しているヒールエンド法
ヒールエンド法は、シャフトの延長線上とヒールが重なっている部分からグリップエンドまでの距離を測るものです。
そのため、同じクラブの長さを測った場合でも、ソールを当てた台座からグリップエンドまでを測る60度測定法に比べて、表示される長さは短くなります。
60度測定法が定着する以前はヒールエンド法が主流でしたが、測り方に曖昧な部分があるためメーカーごとに微妙な違いが出てしまうのが難点です。
とは言え、ミズノを始めとする国内メーカーは、今でもヒールエンド法を採用しています。クラブの長さはあくまで目安として見るものですが、クラブの購入時やリシャフトの際に、どちらの測定法を採用しているのか意識しておけば、微妙な計測差による違和感も解消するでしょう。
短めのシャフトで、ミート率を上げて飛距離アップを目指す
ドライバーのシャフトの長さが変わると、ヘッドスピードとミート率に影響します。シャフトが長いクラブで打つと、芯で捉えた打球はよく飛びますが、ミスをする確率は増え、その際には打球の曲がりも大きくなります。
一方でシャフトが短いクラブの主なメリットは、芯で捉えやすくなること、ミスが少なくなることです。
飛距離を伸ばしたいとき、長いクラブのほうが飛ぶと考えがちですが、現実はそう言い切れません。スイングアークの大きさを利用して飛ばす人にとっては、長いシャフトが合いますが、シャフトのしなりを利用して飛ばす人には、短いシャフトが合う場合もあるのです。
ツアープロや上級者は、バックスイングの途中で下半身は切り返しの動作を始め、時間差を作ってシャフトをしならせています。そして、しなり戻りを利用するとヘッドが走り、精度の高い飛ぶ打球を打てるようになるのです。
理想のドライバーのシャフトを選ぶならフィッティングの利用がおすすめ
ゴルフクラブの購入にあたって、試打を行って振りやすさや飛距離を確認する人は多いでしょう。
いくつか試したうえで購入したクラブは、自分に最も合ったものと思いがちですが、実際はそうでない場合も多くあります。ここでは、フィッティングについて紹介します。フィッティングを利用して、理想のドライバーのシャフトを選びましょう。
フィッティングの体験方法とチェックポイント
フィッティングとは、スイングを検証する機器を用いて自分のスイングを分析し、自分に最も合うクラブを見つけることを指します。
機器での計測によって、自分では判断できない特徴も把握でき、自分に最も合うシャフトも選べるので、おすすめです。
フィッティングを行うには、インターネットや電話でフィッティングスタジオを予約します。中にはゴルフクラブの販売店でもフィッティングを実施している場合もあるため、インターネットで探してみましょう。
フィッテイング当日は、ゴルフ歴などとともに悩みや要望などもスタッフに伝え、レベルアップに活用しましょう。
そして、機器を利用してショットの解析を行います。
ヘッドスピードや打球のスピン量などを測定し、測定結果をもとに最も合ったシャフトを選定します。納得のいくシャフトが見つかるまで何度も試打できる点も、フィッティングのメリットです。
試打の際には、初球からタイミングが合って切り返しもスムーズか、適度な重量感があるか、ボールがつかまりやすいか、という3点を重点的にチェックすると良いでしょう。
シャフトにこだわって、自分好みのドライバーを手に入れよう!
シャフトの性能によっては、ゴルファーのレベル向上につながる場合もあれば、逆に悪影響を及ぼす場合もあります。
シャフトの性能を良く知り、自分のスイングやスタイルも把握したうえで相性の良いシャフトを選ぶことが、スコアアップにつながります。
フィッティングなども利用して自分に合ったシャフトを見つけて、自分好みのドライバーを手に入れましょう。
ドライバーの悩みもこれで解決!ドライバーおすすめ62選!とにかく上手くなりたい方はライザップゴルフのぺージを一度見てみてください!ゴルフ人生が大きく変わるかもしれません!
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この記事を監修したプロゴルファー
樋口 健太郎
1991年10月2日、京都生まれ。
父の勧めで小学校低学年から地元のゴルフスクールに通い始める。スポーツ推薦で千葉学芸高校から立命館大学へ進学。7年間体育会ゴルフ部でゴルフの技術とゴルフを通した人格形成を学ぶ。
2016年、PGAプロテストに合格し、現在は出場権のある試合に出場し、並行してコースデビューからアスリートゴルファーまで幅広いレベルのゴルファーにレッスンを行なっている。大切にしていることは、まずはゴルフを楽しむこと。レッスンの面では確率やデータ、試合での経験に基づき、効率よくスコアアップのお手伝いをすること。
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