【プロ監修】フェアウェイウッドの基本を知って、飛距離アップにつなげよう!
フェアウェイでのショットで使用するフェアウェイウッド。ゴルフクラブの中では飛距離が出るクラブで、上手に扱えばスコアアップにつながります。この記事ではクラブの特徴や使い方など基本的な部分に加えて、飛距離アップのための練習法を紹介します。
目次
プロが動画でわかりやすく解説!
この記事の内容をプロゴルファーが動画でわかりやすく解説しています。気になったポイントやアドバイスはこちらでチェックしてみましょう。
【ティーチングプロが教える】フェアウェイウッドの基本!トップしちゃう方必見!
ウッドの中でも2~5番が「フェアウェイウッド」と呼ばれる
フェアウェイウッドとは文字通り、 芝が短く刈り込まれたフェアウェイで打つためのクラブです。 ドライバーの次に飛距離を出すことができるので、主にセカンドショットで使用されますが、コースによってはティーショットにも使うことができ、上級者になればラフからでも打つことができます。
ウッドはアイアンと同様に、ロフト角の異なる番手がありますので、 状況に応じて使い分けることが基本です。 一般的に種類としてはドライバーが1番ウッドで、2~5番のクラブがフェアウェイウッドに分類されます。形状としてはトライバーに次いで長く、ソール面はユーティリティより広いですが、フェース面が小さいのが特徴です。
フェアウェイウッドにはヘッドスピードが求められる
ゴルフでは14本までクラブを使うことができるルールがありますが、フェアウェイウッドはその14本の中で最も難しいとされています。 その理由はヘッドスピードにあります。 例えば3番ウッドのようにロフト角が15度前後の場合、必要となるヘッドスピードは45 m/s程度になります。しかし、アマチュアの男性ゴルファーのヘッドスピードは平均で38~43m/sくらいといわれていますから、必要なスピン量が不足することになります。 スピン量が少なければ打ち出し角度も低くなり、思うようにボールが飛びません。
ウッドの番手は数字が増えるほどボールが高く上がり、飛距離は出なくなっていきます。ところが、初心者や中級者の方の中には3番ウッドより5番ウッドの方が「飛距離が出る」と感じている方もいます。それは打球が高くなることで、落ちた後にキャリーする距離が増える場合があるからです。
・2~5番のクラブがフェアウェイウッドと呼ばれる。
・フェアウェイウッドが難しい理由はヘッドスピードが求められるため。
・スピン量が足りないと上手にショットできない。
自分が使いやすいクラブを選ぶことが大切
フェアウェイウッドを使うためのヘッドスピードの重要さがわかったところで、自分に最適なクラブを探してみましょう。
3番ウッド(スプーン)
1番ウッドが「ドライバー」と呼ばれるように、フェアウェイウッドにも名前があります。3番ウッドの名称は「スプーン」。他のクラブと比べると長く42.5~43インチほどあり、ロフト角は13~16度のものが多いです。地面にボールがある場合に求められるヘッドスピードは48m/s以上とされるので、 この数値を見てもわかるように上級者向けとなります。
4番ウッド(パフィー)
シャフトの長さは約42.25~42.75インチで、ロフト角は15~17度。必要なヘッドスピードは45~48m/sほどで、3番ウッドと比べると比較的打ちやすいクラブです。 中級者から上級者まで幅広く使われています。
5番ウッド(クリーク)
5番ウッドは飛距離とミート率のバランスが最もいいクラブです。長さは42~42.5インチでロフト角は16~19度。 中級者にも扱いやすいクラブとして人気があり、 プロゴルファーの中にもロングアイアンやユーティリティを外して5番ウッドを入れる選手もいます。
7番ウッド
7番ウッドは「ショートウッド」や「ヘブン」と呼ばれることがあります。ヘッドスピードが30m/s台の方でも、 打ったボールが高く上がりやすいのが特徴で、 初心者の方にも使いやすいクラブです。
シャフト選びのポイントは重量、硬さ、キックポイント
続いてはフェアウェイウッドのシャフトについて解説します。「ドライバーでのショットは好調なのに、フェアウェイウッドはミスが続く」という方は要注意。 シャフト選びに原因があるかもしれません。
シャフト選びのポイントは重量、硬さ、そしてシャフトのしなる位置であるキックポイントです。例えばドライバーが60g台のSシャフトでキックポイントが手元だとしたら、 フェアウェイウッドも同じスペックにすることが必要です。 この3つのポイントがバラバラになってしまうと、思い通りのショットが打てません。
キックポイントの感覚をチェックしてみよう
ドライバーが60g台であればフェアウェイウッドは、同じ60g台か10g重い70g台が理想です。ドライバーのシャフトより軽くしたり、キックポイントがバラバラではドライバーと同じスイングをしても狙い通りのショットが打てません。ただ、自分に合うキックポイントはスイングのリズムやリリースポイントによって変わります。フェアウェイウッドを選ぶ前に、 まずは上手にショットできるクラブを使って自分の感覚をチェックしてみましょう。 また、シャフトの硬さについては、ドライバーの同じか、やや硬めがおすすめです。
統一感のあるセッティングでミスを減らそう
ここまで紹介したフェアウェイウッドのポイントにはドライバーも関係してきました。 ドライバーにはかなりこだわる、という方も多いと思いますが、そのドライバーのスペックがハード過ぎる一方で、フェアウェイウッドのスペックがバラバラでは、理想的なショットを打つことができません。ドライバーにこだわれば、フェアウェイウッドのセッティングも難しくなります。自分のクラブにムラがあると感じる場合は、適切なスペックを調べてみましょう。 統一感のあるセッティングになれば、ミスも減らすことができます。・重さ、硬さ、キックポイントがシャフト選びのポイント。
・フェアウェイウッドはドライバーと同じくらいか、少し重くて硬いセッティングが理想。
・自分にとって最適なスペックを知ることが重要。
ヘッドスピードが上がれば飛距離もアップ
フェアウェイウッドの特徴について紹介しましたが、続いては「どうすれば飛距離がアップするのか」について考えてみましょう。といっても、 やはり飛距離アップのために必要なのはヘッドスピードの向上です。
では、どうすればヘッドスピードが上がるのか。 それにはまず体の回転スピードを上げる必要があります。 そのためのトレーニングとしては、全身を使って軽いものをスイングする動作がおすすめです。ドライバーのヘッド側をもって、しっかりと両足を地面につけたら腕を脱力した状態で構えてみましょう。 その状態でハーフスイングを素早く繰り返します。「でんでん太鼓」のようなイメージですね。 このときお尻やお腹周辺に負荷を感じれば正しく動けています。もし腕や肩に違和感があるようでしたら、姿勢や構え方を確認してみましょう。
片手でも素振りしてみよう
続いてのトレーニングです。今度は右手でヘッド側を持って素振りしてみましょう。このとき 「ヒュン」という風切り音がフォロースルーのタイミングで聞こえればOKです。 左手でも同じように素振りをしますが、腕が体から離れ過ぎないように注意しましょう。最後はまた両手でヘッド側を持ち、素早くスイングしてください。
・ヘッドスピードアップには体の回転スピードが重要。
・軽いものを使ってハーフスイングしてみよう。
・トレーニングは「でんでん太鼓」のようなイメージで。
練習と上達のポイント動画を紹介
フェアウェイウッドの上達に役立つ動画を紹介します。
フェアウェイウッドの基本を確認
フェアウェイウッドを上手に扱うにはアドレスと体の回転が大切です。動作を動画でチェックしてみましょう。
・ハンドダウンし過ぎるとミスの原因に。
・打つ前にボールの位置や前傾を確認しよう。
・最下点でボールを捉えるのが理想。
まとめ
フェアウェイウッドは難しく考えすぎると、逆に扱いにくいクラブです。地面から打つ場合はアイアンと同じような意識を持ちましょう。クラブが長くてボールに当てにくいと感じる場合は、短く持ってみるのも一つの方法です。 自分に合った番手選びとシャフトを組み合わせることで、思い通りのショットを実現しましょう。
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この記事を監修したプロゴルファー
安部 アレキサンダー 力
●Profile
小学4年生からゴルフ人生がスタート、坂田塾に入塾。その後10代の2年間、オーストラリアでのゴルフ留学で腕を磨く。帰国後はプレーヤー兼トレーナーとして、インドアゴルフでのレッスン活動を開始。大阪を拠点としてアパレル業界に籍を置き、モデルやDJとしても活動する。
スクールのゴルフトレーナーの活動では2年連続でベストトレーナー賞を受賞したことをきっかけに独立。2021年からは関西を中心にレッスン活動を精力的に行っている。
■使用クラブ
ドライバー PING G400
3W PING G400
4U PING G400
アイアン PING i500
50° Titleist VOKEY FORGED
56° Titleist VOKEY FORGED
パター ODYSSEY WhiteHot #5
■使用ボール
Titleist Pro v1