【プロ監修】アイアンを左足体重で打つ方法とコツ!ドリル動画付き
アイアンを左足体重で打てればスイング軌道が安定し、飛距離やコントロールの向上が見込めスコアアップにつながるので、中級者から上級者へステップアップするためにもマスターすべきスキルです。
しかし、具体的にどのようにすべきか理解していないゴルファーもいるでしょう。
この記事では、アイアンを左足体重で打つために意識するポイントやメリット、練習方法などを紹介します。ドリル動画もあるので、ぜひ参考にしてください。
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目次
左足体重はアイアンだからこそ大切な理由
アイアンを左足体重で打つべき理由は、おもに力強い弾道で精度の高いボールを打つためと、ダフリなどのミスショットを減らすためです。
左足体重でなければ、ダウンブローでボールを十分にインパクトできず、すくい打ちのスイング軌道になってしまいます。ボールの手前でクラブヘッドの最下点を迎えると、ダフリやトップなどのミスショットになりやすく、また力強い弾道のボールを打つこともできません。
<アイアンを左足体重で打つ理由>
- 力強い弾道で精度の高いボールを打つため
- ダフリやトップなどのミスショットを防ぐため
また、スイング中のどのタイミングで左足体重にするべきか悩むゴルファーもいるかもしれませんが「アドレスからあらかじめ左足体重で構えた方が打ちやすい」または反対に「右足体重からインパクトし左足体重へシフトすると打ちやすい」など人それぞれです。
アイアンでは、アドレス時の重心の位置も重要ですが、インパクト時に左足へスムーズに体重を乗せることもポイントです。
こちらの記事も参考にしてください。
アイアンが左足体重になっていないとどうなる?
アマチュアゴルファーは、左足体重が不十分になりがちです。もしアイアンショットで左足体重になっていないとどうなるのでしょうか。
ここでは、左足体重ができていないゴルファーの特徴を紹介します。
アイアンのスイングが乱れる
右足に体重が残った状態では、スイングが乱れる原因になりますが、かと言って体の左側全体に体重をかけすぎると左へスウェーしてしまう原因になります。
左にスウェーすると、捻転から生まれるパワーをボールへ伝えきれないため、力強い弾道が打てません。また、体が左に突っ込むのでスイングが乱れたり、振り遅れてスライスが出たりとショットが不安定になります。
いわゆる「左足の壁」が作れていない状態です。
体重の乗せすぎを防ぐには、左足を軸にして体を回転させるイメージでスイングしましょう。
<ポイント>
- 右足に体重が残るとスイングが乱れる
- 体重の移動しすぎはスウェーになる
- 左足を軸にして壁を作り体を回転させる
アイアンがすくい打ちになる
右足に体重を残した状態は、すくい打ちの原因にもなります。
すくい打ちはクラブヘッドの最下点がボールより手前になるので、スイングがアッパーブローになります。この打ち方では強い弾道のポールが打てず、ダフリなどミスショットになりかねません。
すくい打ちになる原因は、高くて綺麗な球を打ちたい心理が働くためです。
そのため、ボールを下から上に打ち上げようと考えてスイングしているうちは、体重移動がうまくいかないでしょう。
実際はすくい上げることによって球が上がるのではなく、正しいインパクトをすれば自然とロフト角によって球が上がるということを理解しなくてはなりません。
左足体重で打つには、アイアンの軌道は自然とダウンブローになります。
<ポイント>
- 右足体重の状態は、すくい打ちの原因になる
- 心理的な問題で右足体重になる可能性もある
- 正しくインパクトをすれば自然と球が上がるという理解が必要
- 左足重心でインパクトを迎えると、ダウンブローになる
こちらの記事も参考にしてください。
アイアンの飛距離が出ない
左足へ体重が移動しきれていないと、アイアンの飛距離も伸びません。
飛距離を出すには、テイクバックで右足に体重が乗っている状態が条件です。しかし、インパクトでも右足に体重が残っていると、ボールにパワーが伝わらず飛距離が出ません。
さらに、左肩が開いてしまうので結果としてカット打ちになってしまいます。そのため、勢いのないスライスが出てしまうケースもあるのです。
正しく体重が移動できているかを判断するには、フォロー時の右足を確認します。かかとが上がらずシューズの底が見えていないなら、体重移動ができていない目安になります。
また右足体重でフィニッシュを迎えるためにフォームが崩れてしまうのも特徴なので、自分のスイングを確認してみましょう。
<ポイント>
- 右足体重でインパクトするとボールへパワーが伝わらず飛距離が出ない
- カット打ちになるため勢いのないスライスも出る
- フォローの形で右足の裏が見えるか、フィニッシュの形が崩れていないかをチェックする
こちらの記事も参考にしてください。
アイアンの軌道が安定せずにトップやスライスしてしまう
右足体重でインパクトを迎えると、トップやスライスなどミスショットの原因にもつながります。
なぜならスイング軌道がずれるため手元で調整する意識がおこり、左サイドへクラブを巻き込んでしまいます。その結果、ボールの当たる位置が安定しなくなります。
また、右足に体重が残るとスイング中に右肩が下がる傾向があります。
右肩が下がりすぎると極端なアッパー軌道になり、フェース面が開いたままインパクトを迎えるためダフリやスライスボールが出やすくなるのです。
<ポイント>
- 右足体重はスイング軌道が安定しない
- 手元で調整するため左サイドにクラブを巻き込むケースもある
- 右肩が下がりすぎてスライスの原因にもなる
こちらの記事も参考にしてください。
アイアンショットが左足体重になっているかチェックする方法
前章でも若干触れましたが、 アイアンショットで左足体重になっているかチェックする方法をまとめておきます。
<チェック方法>
【素振りでチェック】
- 素振り中、フォロースルーのタイミングでクラブと地面が平行になった位置で3秒間止めてみる
- フォロースルーで右足体重なら、バランスを崩してしまい3秒間止まれない
【フォローの形でチェック】
- フォローで右足のかかとが上がりシューズの裏が見えているか、つま先立ちできている
- 右足に体重が残っている場合、シューズの底は見えない
【フィニッシュの形でチェック】
- フィニッシュで左足が一直線になっている
- フィニッシュの体勢で静止できる
- 右足に体重が残っているなら、フィニッシュの形やバランスが崩れる
アイアンを左足体重で打つために意識するポイント
理屈は理解していても、どのように体重を移動すべきかわからないプレイヤーもいるのではないでしょうか。
ここでは、アイアンを左足体重で打つために意識するポイントやメリットを紹介しましょう。
アドレスは左右均等に、インパクトで左足体重
アイアンは、体重を両足に均等にかけた状態でアドレスを取ります。
ミドルやロングアイアンは「左足5:右足5」、ショートアイアンなら「左足6:右足4」くらいがおすすめです。
感覚的には、右足を左足に寄せて地面を左足の裏で踏み込むイメージで体重をかけます。この動作で、少しだけ左寄りに体重移動が可能です。
またインパクト時、左に壁を作るため膝を伸ばすケースもありますが、膝を伸ばさずアドレス時の状態をキープする形がおすすめです。膝を伸ばすと、その動きで頭の位置が上昇するため、ミート率が低下しミスショットになる確率を上げてしまうからです。
<ポイント>
- ショートアイアンは左足6:右足4
- ミドルやロングアイアンは均等に体重をかける
- 右足を左足に寄せて地面を左足の裏で踏み込むイメージ
- インパクト時は左膝を伸ばさない
右足から左足への体重移動
アイアンでは、バックスイングからインパクトへ、右足から左足までスムーズに体重移動することが重要です。
バックスイングでもインパクトでも、足の外側に体重をかけてしまうと膝も外側に流れるためスイングのパワーやスピードを失ってしまいます。体重移動するときは、下半身を安定させましょう。
下半身を安定させるには。バックスイングでは右足の内側、ダウンスイングでは左足の内側に体重をかけます。具体的な方法として、以下のポイントを意識して練習してみましょう。
アドレス時は足の中心に体重をかけます。次にバックスイングで体を回転させると同時に、右足土踏まずの内側へ体重を移します。このとき、トップの位置で右足土踏まずの内側に重みを感じるかがポイントです。
そして、切り返しからダウンスイングにかけて、左足の土踏まずへ体重移動していきます。
<ポイント>
- アドレスでは足の中心に体重をかける
- バックスイングと同時に右足土踏まずの内側へ体重移動する
- ダウンスイングで左足の土踏まずへ体重移動する
- 足の裏の中のどの部分で体重を受け止めているのかを感じることが重要
左足の踏み込み
トップから切り返してダウンスイングへ入るために左足を踏み込みます。
ダウンスイングの始動で左足を踏み込むと、左足が軸となり体の軸がブレることなく捻転できます。続いて左足体重でインパクトできるため、スムーズにボールへパワーが伝わる結果、飛距離や方向性の向上につながります。
<ポイント>
- ダウンスイングで左足を踏み込む
- 体重移動が自然にできるため前傾姿勢が保ちやすい
- 左足が軸となり体が回転するため体がブレない
また、バックスイング時に左足のかかとを上げる「ヒールアップ」、左足を地面に着けたままにする「ベタ足」がありますが、選択を迷っているゴルファーもいるのではないでしょうか。
次では、ヒールアップとベタ足、それぞれのメリットとデメリットを解説しましょう。
左足のヒールアップはスイングアークが広がり、ベタ足はコンパクトなスイングになり、操作性が高まる
<ヒールアップのメリットやデメリット>
【メリット】
- 左足の踏み込みを意識しやすくなる
- スイングアークが大きくなり飛距離アップを期待できる
- かかとの着地でタイミングが取りやすく体重移動がスムーズになる
【デメリット】
- アドレス時の足の位置かズレてしまいスウェーの原因になる可能性もある
- スイングが大きくなりすぎてミート率が低下する可能性もある
- 上記によってミスショットが増える可能性がある
【ヒールアップが合うゴルファー】
- 体が硬いゴルファー
- 体を回転させづらくなった中高年ゴルファー
- 飛距離を伸ばしたいゴルファー
<ベタ足のメリットやデメリット>
【メリット】
- コンパクトにスイングできミート率がアップする
- ミート率が上がりミスショットも減らせる
- スイング中、肩の位置がズレずに水平に回せるためコントロールも向上する
【デメリット】
- 腰を回転させるイメージが出しづらい
- 体重移動のタイミングを取りづらくなる
- 手打ちになりやすい
【ベタ足が合うゴルファー】
- コントロールを重視したいゴルファー
- 傾斜など足場が不安定なシーンで打つとき
- 長いクラブに自信がないゴルファー
- 初心者ゴルファー
アイアンの左足体重を身に着けるドリル
ここからは、アイアンショットを左足体重で打つための練習方法など、参考となるドリル動画を紹介します。
アイアンの左足体重をマスターする前に体重配分を知る
アドレス時の体重配分を紹介したドリル動画です。もっとも適した体重配分を説明しています。
<動画のポイント>
- 体重は足の中央にかける
- 両足の体重はアイアン、ドライバー共に「5:5」均等にかける
- 両足均等に体重をかけた状態が、もっとも力が入るアドレス
アイアンを左足体重で打つために体重移動を身につける
体重移動を身に着けるための練習方法を紹介したドリル動画です。体重移動をマスターするメリットなども紹介しています。
<動画のポイント>
- 7番アイアンでアドレスを取る
- 右足を左足へ寄せて揃える
- 左足を踏み込んでスイングする
- 同じ動きで実際にボールを打つ
- 左足を踏み込む感覚も身に着く
アイアンを左足体重で打つために左足を踏み込む
右足に体重が残らないようにするためのドリル動画です。左足に体重を乗せてインパクトするための練習方法を紹介しています。
<動画のポイント>
- 7番アイアンを使う
- テイクバックと同時に左足を踏み込む
- バックスイングでクラブを上げすぎないように注意
- すぐに切り返してボールを打つ
- クラブが上から入るダウンブローの感覚が身に着く
アイアンを左足体重で打つために左足だけでアプローチ練習をする
アイアンを左足体重で打つために効果的な練習を紹介しているドリル動画です。
<動画のポイント>
- 番手によって飛ばなかったり飛びすぎたりするのはスイングに安定感がないこと
- 左足を軸にすることでクラブの入りが一定になり番手による距離が安定する
- 左足だけでアプローチ練習することで左足の壁が意識できるようになる
アイアンを左足体重で打つためにボールを踏む
アイアンを左足体重で捕まえて打つための練習方法を紹介しているドリル動画です。
<動画のポイント>
- ボールが捕まらないのは、体重の置き方を間違えているケースが多い
- 右足のかかとでボールを踏んでアドレスを取る
- その状態で普段どおりボールを打つ
- 右足のかかとでボールを踏むと右腰が後ろへ逃げなくなる
- 体重移動もスムーズになる
左足をかかと体重にしてアイアンのスイングエラーを防止する
左足をかかと体重にする練習方法を紹介したドリル動画です。
<動画のポイント>
- アドレス時、拇指球へ過剰に体重をかける状態は、スイングしづらいと感じる人も多く、スイングエラーの原因にもなる
- スイングエラーを防ぐため、左足のかかと体重でインパクトする
- バックスイングでお尻を後方へずらし、骨盤から回転して素振りする
左足体重にするタイミングを覚えてアイアン上手になる
左足へ体重移動するタイミングについて解説しているドリル動画です。
<動画のポイント>
- バックスイングからは左膝に荷重をかけて体重が乗ってから切り返すようにする
- 左足を伸ばしながら体重を乗せると上体が起き上がり肩も開いてしまう
- ダウンスイングで膝の角度を変えないように我慢する
アイアンの正しくない左足体重のかけ方
ここでは、アイアンの正しくない左足体重のかけ方を2パターン紹介します。
アイアンのインパクトからフォローにかけて左足がめくれている
インパクトからフォローにかけて左足がめくれるのは、左足への体重移動が不十分な証拠です。上体が左にスウェーしたり肩が開いたりすることで、ミスショットが多くなってしまいます。
その原因は、左足のかかとに体重が乗りすぎていることです。切り返しのタイミングで左足を入念に踏み込む意識で体重移動させましょう。
左足を踏み込んで体重移動することで、左足が軸となり自然に回転できるようになり、足のめくれもなくなります。
アイアンのスイングで左足がブレる
スイング中に左足がブレてしまうと、スイングの軌道が安定せずにスライスやダフリなどのミスショットにつながります。
その理由は、腰がターゲット方向に動きすぎるとスイングで腰が前方へ動いてしまうため、左足だけで体重を支えきれなくなるからです。
体重移動は体の回転によって自然に行うもので、意識しすぎは体重移動が過剰になりかねません。
左足を若干内股にし、左足に壁を作る感覚を身に着けて改善しましょう。
アイアンの左足体重をマスターしてスコアアップを目指しましょう!
アイアンの体重移動をマスターすれば、力強い弾道やコントロールしたボールが打てるようになり、ダフリやスライスなどのトラブルも減らせます。
この記事で紹介したポイントや練習方法を参考にアイアンの左足体重をマスターし、スコアアップを目指しましょう!
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この記事を監修したプロゴルファー
樋口 健太郎
1991年10月2日、京都生まれ。父の勧めで小学校低学年から地元のゴルフスクールに通い始める。スポーツ推薦で千葉学芸高校から立命館大学へ進学。7年間体育会ゴルフ部でゴルフの技術とゴルフを通した人格形成を学ぶ。2016年、PGAプロテストに合格し、現在は出場権のある試合に出場し、並行してコースデビューからアスリートゴルファーまで幅広いレベルのゴルファーにレッスンを行なっている。大切にしていることは、まずはゴルフを楽しむこと。レッスンの面では確率やデータ、試合での経験に基づき、効率よくスコアアップのお手伝いをすること。
■使用クラブ
ドライバー テーラーメイドM4
FW キャロウェイ XR
UT AKIRA 21° 18°
アイアン AKIRA KS301
52°58° AKIRA 8シリーズ
パター スコッティキャメロン
使用ボール スリクソン zstarXV
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