【プロ監修】アイアンの捕まらない状態が解決!原因解説とドリル動画つき
打感がしっくりこない、打っているがしっかりヒットしている気がしないなど、アイアンが捕まらずに悩むゴルファーもいるのではないでしょうか。
アイアンではボールが十分に捕まらなければ、高い弾道で打つことも高スピンでブレーキの効いたボールを打つこともできません。
この記事では、アイアンで確実に捕まるように、原因を解説したうえでコツやドリル動画を紹介します。
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目次
アイアンが捕まらない4つの原因
ここでは、クラブさばき、体重、体の使い方、ボールの位置のポイントから原因を説明します。
アイアンが捕まらない原因1.クラブを左に引っ張ってしまう
ほとんどのゴルファーが、ターゲットよりもボールが右側に飛ぶ傾向があります。そのため、無理にボールを捕まえようとクラブを左に引っ張ってしまい。ミスショットにつながります。
また、無理に引っ張ろうとするとスイング中に体の軸が左右にブレるため、ボールは捕まりません。
軸がブレているかの目安は頭の位置です。ラウンド中にアイアンの調子が悪いと感じたらスイング中に頭の位置がずれていないか確認してみましょう。
<ポイント>
- 捕まえようとして力む結果、クラブで左に引っ張りミスショットになる
- 力むとスイング中に体の軸ブレが起こり、ボールが捕まらなくなる
- 軸ブレの目安はスイング中の頭の位置のずれ
アイアンが捕まらない原因2.左足に体重が乗り切っていない
すくい打ちになると、ロフトが寝てインパクトを迎えてしまったり、ボールの手前で最下点を迎えてダフってしまい捕まった球を打てなくなってしまいます。
球が捕まらずに右に飛ぶからといって、トップから上半身を早く切り返してしまうと、アウトサイドインの軌道になってしまい捕まった球とは逆のスライス系のボールになってしまうため、注意が必要です。
<ポイント>
- すくい打ちではボールは捕まらない
- すくい打ちの原因はインパクトで体重が左足に乗り切らないこと
- 球を捕まえようと上半身優勢になるとスイングがブレる
- スイングがブレるためボールが捕まらずミスショットになる
アイアンが捕まらない原因3.上半身だけでスイングしている
上半身の筋肉だけに頼ってスイングすると、体の捻転がうまくいかず「アウトサイドイン軌道」になり、引っかけやこすり球などミスショットを誘発します。
下半身を使わないスイングは両腕と胸の空間に余裕がないために、窮屈なスイングになりがちです。そのために、アウトからクラブを下ろすしかなくなるのです。
アウトサイドイン軌道はボールが捕まるどころか、インパクトでのフェース面の向きにより、引っかけやスライスばかりが出てしまいます。
また、全身を使って捻転するには正しいリストターンが欠かせません。スイングを正面から見たとき、ダウンスイング中は左手の甲、フォローでは右手の甲が見える状態を目指しましょう。
<ポイント>
- 上半身だけでのスイングはアウトサイドイン軌道になりミスショットの原因
- 下半身を使わないと窮屈なスイングになる
- 全身を使った捻転には正しいリストターンも大切
アイアンが捕まらない原因4.ボールとの距離が近すぎる
アドレスで体とボールが近すぎると体を十分に使えません。するとすくい打ちになりやすいスイングになり、フェース面の開閉ができずボールが捕まりません。
また、すくい打ちで捕まらない原因は、ボールを打つという意識が足りない点も関係しています。アイアンはボールボールの先の芝を薄く削る意識をもちましょう。
<ポイント>
- アドレスでボールが近すぎると、体を使えずフェース面の開閉がしづらくなる
- 体を使えないとすくい打ちになりやすい
- アイアンはボールボールの先の芝を薄く削る意識が大切
<番外編>ミドルアイアンだけこすり球になる原因はロフト角にあり
ショートアイアンは気持ちよく打てるのにミドルアイアンでは捕まらず、こすり球になる場合は、インパクト時にロフトが開いています。
アイアンは長くなるほどロフトが立ち、ボールが上がりづらくなります。そのため、無理に上げようとすると左ヒジが折れ抜けてしまい、しゃくり打ちになることでフェース面が開いたままインパクトを迎えてしまうため、ボールが捕まらなくなります。
ミドルアイアンでスピンをかけてボールを上げるには、ショートアイアンよりも速いヘッドスピードで走らせる必要があります。
無理に打ち上げようとしゃくり打ちすると、逆にヘッドスピードを落とすことになるので注意しましょう。
<ポイント>
- こすり球の原因はロフトの開き
- しゃくり打ちで左ヒジが抜けるとロフトがが開いたままでインパクトを迎えてしまう
- ミドルアイアンはヘッドスピードが必要。しゃくり打ちでは手元が先行してしまい、ヘッドが走ることはないヘッドスピードは上がらない
アイアンが捕まらない時の5つの対処法
ここでは、アイアンが捕まらないときの対処法を5つ紹介します。
アイアンが捕まらない時の対処法1.右足をベタ足の状態で打つ
対処法はインパクト直後まで右足のべた足を保つことで腰のラインがターゲット方向を指すようにスイングすることです。
腰がターゲット方向よりも回り過ぎずに踏ん張ることで、腰が引けるのを防げます。
腰が回り過ぎないようにするには、右足をインパクトの寸前までベタ足にするのも効果的で、イメージとしては女子プロゴルファーのイ・ボミ選手のようなスイングです。
アイアンが捕まらない時の対処法2. スイング中、常に自分の体の正面に手がある意識を持つ
スイング中のグリップは「常に体の正面にあるように振る」と意識すると、手打ちを防ぎ体の回転でスイングできます。
体の正面にグリップを意識すると、腕や手首がリラックスして余計な力が抜けるので、下半身を使ったスムーズなスイングが可能になります。
体の回転を活かせない手打ちスイングは、アウトサイドイン軌道になり引っかけやこすり球を誘発します。
効果的な練習方法は以下の通り。
- 両ヒジでドッジボール程度のボールを挟む
- 挟んだ状態でボールを落とさないようにスイングする
- 落としたり違和感があったりするなら手打ちの可能性がある
- 下半身を使ったスイングを身につけるのに効果的な練習
アイアンが捕まらない時の対処法3.アドレスはボールから距離をとる
前章の「アイアンが捕まらない原因4.ボールとの距離が近すぎる」で紹介しましたが、アドレスで体とボールが近すぎると手打ちになりやすく、フェースの開閉ができずにボールが捕まりません。
ボールを捕まえるには、両腕と胸で囲んだ空間「ふところ」に余裕をもたせて前傾姿勢でアドレスを取ります。
ボールとの距離が保たれた正しいアドレスが取れるとクラブが動きやすくなり、フェースが開閉し、球が捕まりやすくなり飛距離アップも狙えます。
以下が体とボール間の適度な距離の目安です。
- アドレス時、体とグリップエンド間に拳1つ半くらい入るように構える
- そのアドレスでアイアンヘッドのあるポイントがボールを置く目安になる
- 普段のアドレスが拳1つよりも狭いならボールが近すぎる
アイアンが捕まらない時の対処法4.ヘッドを緩やかなダウンブローで入れる
アイアンでボールを捕まえるには、ヘッドを緩やかなダウンブローで、なおかつ手元の位置は軽いハンドファーストでインパクトを迎えることが重要です。ここでは、ボールを使った効率的な練習方法を紹介します。
<ヘッドをダウンブローに入れる感覚を養う練習>
- 実際に打つボールの先5cmまで打ち抜く意識を持つ
- 左手の甲でフェース面の意識を持ち、インパクト時に左手の甲でボールを押していく意識を持つ
左手の甲でボールを押していく感覚を得るには、打つ前のワックルでハンドファーストのイメージを出すルーティーンを取り入れるのも有効です
アイアンが捕まらない時の対処法5.スイングは左右対称にする
上体が下半身と同調せずに先行してしまうとアウトサイドイン軌道を誘発し、球が捕まらないため、左右対称のスイングでミスショットを修正します。ここでも、ボールを使った練習方法を紹介しましょう。
<アウトサイドインを修正する練習方法>
- アウトサイドイン軌道を意識して修正するスイングが身につく
- 打つボールの外側にもう一つボールを置く。間隔はボール一つ分くらい
- 外側に置いたボールに当てないようにボールを打つ
- 外のボールに当たるなら上体が先行しアウトからヘッドが入っている状態
※練習場などでは危険なためボールマーカーなど置いてイメージする
状態が突っ込まないように左右対称のスイングを意識することで、アウトサイドイン軌道を修正できます。
アイアンの基本的な打ち方については、こちらの記事も参考にしてください。
★「【プロ監修】アイアンのスイング、軌道、打ち方の基本をおさらい!練習動画あり」
アイアンをよりうまく打つためのコツは?
ここでは、アイアンをうまく捕まえて打つためのコツを2つ解説します。
インパクト音を意識する
アイアンはインパクト時にヘッドを下から入れるのではなく、ボールにインパクトした後に地面に着地する緩やかなダウンブローで打ちます。
イメージとしてはボール手前でヘッドが地面に着くのではなく、ボールの下の部分の20%にリーディングエッジが入ってからヘッドがターフを取るダウンブローです。
また、ボールを打った際芝に当たる音よりも先にボールに当たるインパクト音が聞こえると、良い位置を打てた目安になるので練習を重ねてコツを掴みましょう。
緩やかなダウンブローを心がける
パワーがあるゴルファーなら、クラブヘッドを上から落とすイメージで打てますが、そうでないプレーヤーはタメを早めに解き、緩やかなダウンブローで打つようにします。
ボールの一点を狙うよりも、ボールの中心より下を狙い、低く長いスイングをするイメージです。
タメを解き低く長いスイングを意識するあまり、頭が上下に動いたりグリップを緩めたりするとボールが捕まりません。「十分にフェースを開閉する」と意識してスイングしましょう。
アイアンが劇的に捕まる練習動画
アイアンの球を捕まえるための練習方法をドリル動画で確認していきましょう。
アイアンの基本的な打ち方
アイアンショットの基本的な考え方を紹介してるドリル動画です。
<動画のポイント>
- 安定したアイアンショットには高いミート率が重要
- 速いスイングよりヘッドのスイートスポットに確実に当てる意識が重要
- ダウンブローで緩やかにインパクトしボールの先の地面で最下点を迎える
- 腕を使ってのテイクバックや上半身主導の切り返しなどはミート率を下げる原因
- 腕は常に体の正面にあるイメージを持ってでスイングする
ダウンブローで打つ方法
アイアンを適切なダウンブローで打つ方法を紹介している練習ドリルです。
<動画のポイント>
- ダウンブローはハンドファーストでインパクトする
- ハンドファーストは、手打ちではなく腰を回転させてスイングする
- スタンスは両足の間に靴が3つ入るくらいが目安
- 体重比率は5対5か、5.5対4.5程度に左へ多めにかけてもOK
- 正しいアドレスは、両腕とシャフト、ボールの位置関係が正面から見てY字になる
- 前傾姿勢は20~30度
さらに詳しい内容はこちらの記事も参考にしてください。
★記事「【プロ監修】アイアンをダウンブローで打つコツ!今日から練習できるドリル動画付き」
アイアンショットの精度を上げる方法
ダフりなどのミスショットを防ぎアイアンの精度を上げる練習方法です。
<動画のポイント>
- ティーアップしたボールをアイアンで打つ練習
- ティーを飛ばさずにボールだけを打つようにスイングする
- ティーを打ってしまうのはダフっている証拠
- 繰り返し練習することでアイアンの精度が上がる
ダフりの詳しい内容はこちらの記事も参考にしてください。
★記事「【プロ監修】アイアンのダフリを直したい!原因と改善動画ドリル」
アイアンで飛距離と高さを出す方法
ハンドファーストでインパクトし、番手通りの飛距離を出すための練習ドリルです。アイアンを2本使用して練習します。
<動画のポイント>
- クラブを繋げた形で長く持つ
- 長くなった分は体の左サイドに出す
- この姿勢がハンドファーストインパクトの形となる
- クラブが体に当たらないように、3時9時の振り幅でスイングする
- 繰り返し練習することでハンドファーストインパクトの形が身につく
アイアンの方向性を高める方法
アイアンの方向性を高めるためのドリル動画です。ふところの広いダウンスイングの重要性をわかりやすく解説しています。
<動画のポイント>
- リストコックは使いすぎない
- 左腕を十分に伸ばしシャフトが立ったまま切り返す
- フェースを閉じ気味にダウンスイングするとインパクトが安定する
- ダウンスイングでは左腕を締めすぎず、「ふところ」にゆとりを持たせることが重要
- ふところにゆとりを持たせることで、フェースを閉じ気味にダウンスイングできる
- 手首の角度は解かず、そのままインパクトする
アイアンが捕まらない原因を改善しスコアアップを目指しましょう!
アマチュアゴルファーは、アイアンで捕まらないとき、番手を上げたり必要以上に力んでしまうため、距離が合わずスコアに影響が出るケースも少なくありません。
その原因を知り正しいスイングを理解することで、練習を効率的に行えます。
正しいアイアンショットが身に着けて、スコアアップを目指しましょう。
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この記事を監修したプロゴルファー
樋口 健太郎
1991年10月2日、京都生まれ。父の勧めで小学校低学年から地元のゴルフスクールに通い始める。スポーツ推薦で千葉学芸高校から立命館大学へ進学。7年間体育会ゴルフ部でゴルフの技術とゴルフを通した人格形成を学ぶ。2016年、PGAプロテストに合格し、現在は出場権のある試合に出場し、並行してコースデビューからアスリートゴルファーまで幅広いレベルのゴルファーにレッスンを行なっている。大切にしていることは、まずはゴルフを楽しむこと。レッスンの面では確率やデータ、試合での経験に基づき、効率よくスコアアップのお手伝いをすること。
■使用クラブ
ドライバー テーラーメイドM4
FW キャロウェイ XR
UT AKIRA 21° 18°
アイアン AKIRA KS301
52°58° AKIRA 8シリーズ
パター スコッティキャメロン
使用ボール スリクソン zstarXV
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